燃料電池、水素、アンモニアの最新動向と事業展望
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■重点講義内容■

トランプ政権は、水素、アンモニアをはじめとした脱炭素エネルギーの開発に消極的であり、以前と
比較して、世界のアンモニア、水素への注目度は低下している。しかし、2050年のカーボンニュート
ラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)という目標に変化はない。2025年4月13日に開幕した大阪・関西
万博においても、水素燃料電池船が運航され、世界に水素社会が発信されている。トヨタ自動車も、
ダイムラー、日野、三菱ふそうと提携して、燃料電池トラックの販売を本格化する。日本は、2024年
11月から、アンモニア、水素と既存の化石燃料との価格差を補填する申請受付を開始し、アンモニ
ア、水素の本格的な普及を目指す。岩谷産業が水素燃料電池船を完成し、川崎重工業は航空機向け水
素ジェット・エンジンの燃焼試験に成功している。水素のキャリアとして燃焼しても炭酸ガスを排出
しないアンモニアについても、JERAは石炭火力発電のアンモニア混焼実証試験に成功し、日本郵
船はアンモニア燃料のタグ・ボートを完成させている。2024年の年末には、450社が参加する水素産
業育成のためのファンドが動き出し、ウクライナ危機、パレスチナ危機による国際エネルギー情勢の
混迷のもと、エネルギー安全保障と脱炭素、エネルギー自給率の向上の観点から、燃焼しても炭酸ガ
スを排出せず、再生可能エネルギーによる電力を利用した国産エネルギーとなるアンモニア、水素の
重要性が増している。脱炭素の切り札といえるアンモニア社会、水素社会は、2030年に向けた現実の
技術として着々と動き始めている。

日本は、世界に先駆けて2017年に策定してから6年を経過し、2023年6月6日に水素基本戦略を改訂し
た。脱炭素の切り札といえる水素の供給を増やし、生産コストの低減による一層の普及を目指すこと
とした。具体的には、①2040年の水素供給量を現在の6倍の1,200万トンとし、②水を電気分解して
水素をつくりだす水電解装置と触媒等の素材への投資を行い、③今後15年間に官民合わせて15兆円の
投資を行い、④割高な水素普及のために、天然ガスをはじめとした他のエネルギーとの価格差を支援
する。エネルギー安全保障、エネルギー自給率の向上、化石燃料依存からの脱却、経済成長の同時達
成の観点から、燃焼しても炭酸ガスを排出しない、アンモニア、水素社会の実装を目指す。しかし、
日本が先頭を走っていた水素社会の実現については、コロナ禍、ウクライナ危機を経て、欧州諸国、
米国、中国、韓国等が、相次いで強力な水素戦略を打ち出し、日本を猛追している。EU(欧州連
合)は、2022年9月に、域内生産と輸入により、2030年までに年間2,000万トンのグリーン水素を調
達すると表明している。ドイツは水素の固定価格買取制度を創設し、水素取引市場を開設した。英国
は他のエネルギーの市場価格との差を補填する。中国は、水素関連の特許数で、日本を抜いている。
日本も、2050年のカーボンニュートラルの実現、2040年度の温室効果ガス排出量73%削減には、2030
年の1年間に17兆円、今後の10年間に官民合わせて150兆円に達する投資が必要となると試算してい
る。水素、アンモニアについては、政府による支援がなければ導入拡大は見込めないとして、積極的
な支援の必要性を打ち出している。2030年の水素供給コストを、現時点の1立方メートル当たり100円
から30円に、アンモニアを20円から10円台後半に引き下げる目標を設定する。

日本のみならず、欧州諸国、米国カリフォルニア州も、エネルギー安全保障、脱炭素と経済成長の両
立を目指し、水素、アンモニア社会への動きを加速している。一度は電気自動車に敗北したかにみえ
た、燃料電池が見直されるようになっており、水素・燃料電池戦略協議会が、ロード・マップを策定
し、定置型燃料電池、燃料電池車の普及、水素供給システムの確立、水素発電、水素還元製鉄等の目
標を掲げている。日本では、世界でいち早く量産化された家庭用燃料電池(エネファーム)は、2023
年11月には累計販売台数が50万台を突破し、2030年までに530万台に拡大するという意欲的な目標が
出されている。米国、欧州をはじめとして電気自動車(EV)販売が減速するなか、燃料電池車は、水
以外の汚染物質を一切出さない。日本が世界に先駆けて、安価な燃料電池車の普及を計画し、日本国
内においては、2030年に80万台、2040年に300万台〜600万台、航続距離1,000キロメートルという具
体的な目標を設定している。世界の水素ステーションは3,100ヵ所に達すると見込まれる。今後2030
年に向けて、燃料電池を利用した輸送用機械を世界合計1,000万台とする目標を掲げ、燃料電池によ
る次世代自動車用燃料として、水素、天然ガス、低品位炭の利用が大幅に増加することが見込まれ
る。日本は、2030年には日本国内の水素市場は1兆円、2050年には、水素ステーション、燃料電池
車、水素発電所をはじめとした水素インフラストラクチャー市場は、日本で8兆円、世界で160兆円、
関連市場も含めると280兆円規模という大きなビジネス・チャンスが期待されている。それと同時
に、アンモニアも、脱炭素エネルギーの切り札として、注目されている。エネルギー基本計画におい
て、2030年度の電源構成の1%に、炭酸ガスを排出しないアンモニアと水素を利用することを明記し
た。アンモニアは、水素とともに、石炭火力発電、天然ガス火力発電の燃料に混ぜて、炭酸ガス排出
削減を実現し、船舶燃料としての利用も考えられ、化学製品生産の有力なエネルギーとなることが期
待されている。2050年には、世界の水素需要は年間6億トンを超えることが見込まれている。家庭用
燃料電池、燃料電池車、燃料電池トラック、燃料電池バス、水素ステーション、水素発電、水素エン
ジン、水素還元製鉄、アンモニア船舶をはじめとした水素とアンモニアを取り巻く最新動向と、欧米
諸国、中国の猛追に負けない、トランプ政権の逆風のもとにおける、アンモニア・水素社会の2030年
に向けての最適な日本企業の事業戦略を、資源エネルギーの第一人者が分かりやすく詳説する。

1.ウクライナ危機とトランプ政権におけるアンモニアと水素-2026年の動き
2.日本における水素基本戦略の改訂と新たな水素社会-生産コストの低減
3.世界における意欲的な水素戦略の最新動向-中国、EUの支援策
4.新たなエネルギー基本計画におけるアンモニアと水素の位置づけ
5.世界における燃料電池車への政策動向の今後-EUと中国、韓国の戦略
6.日本における燃料電池車への政策の今後-トヨタの燃料電池車戦略
7.燃料電池車のメリットとデメリット-電気自動車と比較したトラックの強み
8.世界最先端の日本における燃料電池車開発の最新動向と今後-トヨタの提携
9.日本と世界における定置型燃料電池の可能性と市場規模-市場拡大の可能性
10.燃料電池の新たな可能性-フォークリフト、トラック、バス、鉄道、船舶
11.水素ステーションの普及の可能性と市場規模-普及支援策と各社の動向
12.水素エネルギー開発の現状と水素エネルギーの課題-今後の政府支援
13.水素価格の動向と水素エネルギーの経済性の今後-水電解装置と政府補助
14.水素社会のインフラストラクチャー整備を取り巻く市場規模-補助金政策
15.水素に加えたアンモニアの脱炭素エネルギーとしてのメリット
16.アンモニアを燃料とした発電の可能性-石炭火力発電の混焼への動き
17.グリーンアンモニア、グリーン水素の安価な生産への総合商社の動き
18.水素発電、水素還元製鉄等の今後の可能性-2050年へのロード・マップ
19.水素社会構築に向けて日本企業がとるべき今後のリスクとチャンス
20.質疑応答/名刺交換


■講 師:
和光大学 経済経営学部 教授/
石油技術協会 資源経済委員会 委員長
 岩間 剛一(いわま こういち) 氏
1981年 東京大学法学部卒業。東京銀行(現三菱UFJ銀行)入
行。東京銀行本店営業第2部部長代理(資源エネルギー融資、経済
産業省担当)。東京三菱銀行本店産業調査部部長代理(資源エネル
ギー調査担当)。出向:石油公団企画調査部:現在はエネルギー・
金属鉱物資源機構(資源エネルギー・チーフ・エコノミスト)。出
向:日本格付研究所(チーフ・アナリスト:ソブリン、資源エネル
ギー担当)
2003年から和光大学経済経営学部教授。
著書:「資源開発プロジェクトの経済工学と環境問題」、「ガソリ
ン本当の値段」、「石油がわかれば世界が読める」、その他、新
聞、雑誌等への寄稿、テレビ、ラジオ出演多数。


主催者 株式会社新社会システム総合研究所
開催日時 2026年3月25日(水)

13:00~16:00

会 場 東京:SSK セミナールーム
東京都港区西新橋2-6-2 ザイマックス西新橋ビル4F

(交通アクセス)
●JR新橋駅より徒歩5分[烏森口]
●東京メトロ
 虎ノ門駅より徒歩7分[1番出口](銀座線)
 霞ヶ関駅より徒歩11分[C3出口](千代田線、日比谷線、丸の
内線)
●都営地下鉄
 内幸町駅より徒歩3分[A3出口](三田線)
●タクシー 東京駅から約20分
●バス「西新橋2丁目」または「虎ノ門1」より徒歩4分
受講料 34,650円
※同一団体より複数ご参加の場合、2人目以降 27,500円
※価格は税込です

事前に、セミナー講師へのご期待、ご要望、ご質問をお受けしております。
可能な限り講義に盛り込んでいただきますので
お申込フォームの質問欄を是非ご活用ください。

■ライブ配信について
<1>Zoomにてライブ配信致します。
<2>お申込時にご登録いただいたメールアドレスへ視聴用URLとID・PASSを開催前日までに
   お送り致しますので、開催日時にZoomへご参加ください。

■アーカイブ配信について
<1>開催日より3〜5営業日後を目安にVimeoにて配信致します。
<2>お申込時にご登録いただいたメールアドレスへ収録動画配信のご用意ができ次第、
   視聴用URLをお送り致します。
<3>動画は公開日より2週間、何度でもご都合の良い時間にご視聴頂けます。

※会場又はライブ配信受講者様で、アーカイブ配信もご希望の場合は
 追加料金11,000円(税込)で承ります。
 ご希望の場合は備考欄に「アーカイブ配信追加受講希望」と記入ください。
※複数名でお申込の際は、アーカイブ配信追加受講者様の各ご芳名を備考欄に
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問い合わせ先
住 所〒105-0003
東京都港区西新橋2-6-2 ザイマックス西新橋ビル4F
企業/団体名株式会社新社会システム総合研究所
担当部署/担当者担当部署:担当者:
TEL/FAXTEL:03-5532-8850FAX:03-5532-8851
Emailinfo@ssk21.co.jp
URLhttps://www.ssk21.co.jp